旬感北海道☆スバル - 目からウロコ!北海道おもしろマガジン
                【滝川エリア/あそぶ】
新しいカタチの農業を体験する
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野菜が一切並ばないというスタイルの直売所を開催したり
        全国から農業体験を受け入れるなど、常に新しい価値を創出されている
        農家さんが滝川にあるということで早速行ってきました。
        
なかのふぁ〜む
今年の夏へ向けて、滝川方面の面白スポットを探そうと
        あてもなくググっていたら、ひょんなことから、
        とっても気になる素敵な農家さんを発見。
        
滝川駅から車で10分ほどの位置にある
        「なかのふぁ~む」さん。
        
まだ雪が残る時期なので、農作業も始まっていませんでしたが、
        素敵な日々の取組みについて伺ってみたかったので早速行ってきました!
        

なかのふぁ~むさんは、1956年に滝川市で
        畑作を中心とした農業を営み始めたのが始まりのようです。
        
2代目になったタイミングで、農作物を作るだけではなく、
        農業を通した食育や、自然の魅力や楽しみ方を伝える“繋がる農業”を
        モットーに生産者と消費者の垣根を越えた交流を目指しはじめたとのこと。
        
そして今は3代目となる息子さん夫婦も参加して、
        家族で新しいカタチの農業を展開しています。
        

この日は、ご家族みなさんとお話することができました。
まずは2代目であるお父さんに
        お話をいろいろ伺いました。
        

先代から養鶏と畑作を中心とした農業を営んできて、
        1988年から菜種の生産に取組みはじめたようです。
        
先代から養鶏と畑作を中心とした農業を営んできて、
        1988年から菜種の生産に取組みはじめたようです。
        
最初は20aの畑をたったひとりで始めて、
        評判が評判をよび、近隣の農家さんも
        栽培を始めるようになったそうです。
        


今では滝川全体で177ha、
        なんと、日本一の栽培面積を誇る地域になったそうです。
        
言うのは簡単ですが、
        素晴らしい行動力です!
        

そして、その無農薬で栽培した菜種を
        伝統的な方法で搾油しているのが奥様。
        
家族で食べる分を楽しみながら作っていたのが始まりとのことで、
        今でも大量生産はしていないようです。
        
なかのふぁ~むさんの菜種油は、大量生産される油とは異なり、
        原料に圧力をかけて油分を搾り出す圧搾法で採油しているため、
        菜種の風味はもちろん、栄養素も壊すことがないそうです。
        
添加物は一切使用せず、搾ったまま100%の菜種油は、
        「育てて搾った中野の気持ち」というネーミング。
        

素敵なネーミングですね。
年間1500本ほどしか生産できないようですが、
        夫婦二人三脚で生み出す菜種油の香りや味は
        抜群のクオリティとのことです。
        
3代目となる息子さんは、
        東京でファッションデザイナーとして活躍されていたようで
        2014年に奥様と一緒にUターンをしたとのこと。
        


デザイナーの雰囲気は今も顕在ですw
        奥様もニットデザイナーとして10年以上働いていたとのことで、
        おしゃれな雰囲気ただよう素敵なご夫婦。
        息子さんは、オートクチュールデザイナーとして、
        デザインから縫製、販売まですべて自分でこなすほど、
        糸1本にこだわって洋服を作ったそうです。
        


その物事に対する真摯な姿勢と、こだわりは、
        農業と向き合う姿勢にもつながっています。
        
たとえば、野菜の直売。
一般的な野菜の直売所では採れたての野菜を並べて販売しますが、
        なかのふぁ~むでは、野菜を並べません。
        お客さんが畑から自分で好きな野菜を収穫して購入するシステムです。
        


その名も、野菜が並ばない直売所「うちの畑」。
        夏期の土曜日か日曜日に開催するとのことです。
        気になる方はぜひ問い合わせてみてください!!
        
野菜の種類も豊富で、パクチー、ロメインレタス、ロマネスコ、空心菜などなど、
        近郊のスーパ―には置いてないような無農薬野菜を取り扱っています。
        




採れたてのおいしさを知ってほしいので、
        食べ方もWEBでこまめに発信しているようですよ。
        
また、敷地内には、築58年の古民家を
        リノベーションして作られたコテージがあります。
        
        人が自然と集れる場所がつくりたくて、
        コテージを作ったとのこと。
        
        農家は、農作物を作るだけの役割ではなく、
        気軽に立ち寄ってもらい、農家の人達と会話を楽しみ、
        ふれ合いながら、野菜を収穫したり、
        コテージに泊まって田舎暮らしを体験する。
        
        コテージからみえる夕景を眺めながら
        ビールを飲んだり、ご飯を食べる。
        そんな贅沢な時間をまるごと楽しめるのが、
        なかのふぁ~むの魅力です。
        
        最後に息子さんの奥様が言っていた、
        「田舎には時間を落とす価値がある。」
        というフレーズが心にしみましたw
        
        素敵な言葉ですよね。